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銀行から融資を受ける前に税理士が確認する7つのポイント

融資を申し込む前に準備しておきたいこと|2026年8月26日 執筆:税理士 谷口亮輔

「事業拡大のために融資を受けたい」「運転資金が必要になったが、今の決算書で融資を受けられるのか不安」「銀行に何を説明すればいいのか分からない」。高松市や香川県内の中小企業の経営者の方から、融資についてのご相談をいただくことがあります。

融資で大切なのは、とりあえず銀行に申し込むことではありません。申し込む前に、現在の財務状況、これまでの借入と返済、なぜ資金が必要か、借りたお金の使い道、今後の返済方法を整理しておくことが重要です。

今回は、融資を申し込む前に税理士が確認しておきたい7つのポイントを解説します。

1.決算書・試算表の数字に問題がないか

売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、現預金、売掛金、棚卸資産、借入金、純資産などを確認します。

前年と比べて、売上が増えた理由、利益が減った理由、売掛金や借入金が増えた理由を、経営者自身が説明できる状態にしておくことが大切です。数字そのものより、その数字になった理由を説明できるかがポイントです。

2.利益だけでなく「借入金の返済」を確認する

黒字だから融資を受けられる、とは単純に言えません。重要なのは、利益を出した後に、借入金を返済しても資金が残るかどうかです。

目安として、「当期純利益+減価償却費」と「年間の元本返済額」を比べます。たとえば、当期純利益500万円、減価償却費200万円(合計700万円)で、年間の元本返済が600万円なら、返済額を上回っています。一方、当期純利益300万円、減価償却費100万円(合計400万円)で、元本返済が600万円なら、返済額を下回り、利益が出ていても預金が減りやすくなります。

3.現在の借入金を整理する

借入先ごとに、借入残高、月々の返済額、最終返済日を一覧にします。借入総額だけでなく、毎月いくら返済しているかを確認することが大切です。借入残高が同じでも、長期で返している会社と、短期で多額を返している会社では、資金繰りへの影響が大きく異なります。

4.今回の資金使途を明確にする

運転資金(仕入、外注費、人件費の増加、売掛金の回収までのつなぎ)か、設備資金(機械、車両、店舗改装など)かを整理します。

「資金繰りが苦しいので1,000万円借りたい」ではなく、「受注が増え、材料費と外注費が先に必要になり、売掛金の回収までの約○か月分の資金が必要」のように、必要額の根拠まで説明できる状態にします。

5.なぜ今、融資が必要なのかを説明できるようにする

受注が決まっている、新規取引先が増えた、設備投資を予定している、売上の増加に伴って仕入・外注費が増える、など具体的な事実を整理します。融資の目的が赤字の穴埋めなのか、成長に伴う増加運転資金なのかで、意味は大きく変わります。

6.税金・社会保険料・借入返済などの支払状況を確認する

法人税、消費税、源泉所得税、住民税、社会保険料、借入金の返済に、滞納や遅延がないかを確認します。今後の納税資金を確保できるかも重要です。融資で一時的に資金が増えても、その後に税金の支払いが重なれば意味がありません。

7.融資後の資金繰りを確認する

「500万円借りられれば安心」と考えるのではなく、借りた後の毎月の資金残高がどう推移するかを確認します。そのために、13週間の資金繰り表と、12か月の資金繰り予定表を作成します。月初残高、入金、支払、借入、返済、月末残高を並べて、融資後の預金残高を予測します。

これにより、融資で資金繰りが安定するか、追加の資金が必要にならないか、手元資金がいつ少なくなるかを、事前に確認できます。

銀行へ出す資料を整理する

代表的な資料は、次のとおりです。

ただし、必要な資料は、融資の種類、金融機関、会社の状況によって異なります。大切なのは、資料を提出することではなく、なぜこの融資が必要で、どう返済するのかを、資料全体で説明できる状態にすることです。

よくある質問

Q1.赤字決算でも融資を受けられますか?

赤字だからといって、必ず受けられないわけではありません。なぜ赤字になったのか、一時的なものか、今後改善できるのか、今後の資金繰りと返済の見通しを説明できることが重要です。赤字の原因が解消されず、資金不足が続く見込みなら、融資だけで解決しようとせず、まず事業の改善を検討する必要があります。

Q2.借入金が多くても、追加融資を受けられますか?

可能性はあります。借入総額だけでなく、現在の利益、手元資金、毎月の返済額、資金使途、今後の売上・利益の見込みなどを総合的に確認します。判断は金融機関によります。

融資は、申し込んでから考えるのでは遅い

早めに金融機関へ相談すること自体は悪くありません。ただ、その前に自社の数字を整理しておけば、話を進めやすくなります。特に、「いくら必要か」「なぜ必要か」「何に使うか」「借りた後にどう返済するか」の4つは、経営者自身が説明できる状態にしておきたいところです。

当事務所の融資・資金繰りサポート

谷口亮輔税理士事務所では、決算申告だけでなく、融資を検討する段階から財務面をサポートしています。経営支援(月額+20,000円、税別)には、融資の必要書類・事業計画書の作成と、金融機関への同行を含みます。流れの例は、次のとおりです。

高松市・三木町・さぬき市を中心に、香川県内の中小企業の資金繰り・融資・財務改善をサポートしています。融資を申し込む前に、自社の数字を一度確認したい方は、お気軽にご相談ください。

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